サガン鳥栖と言えば、それ程資金力に恵まれているような強豪クラブではありません。かといって、実績もあるわけでもなくタイトルをたくさん獲得しているようなクラブでもありません。それにもかかわらず、J2降格経験のないとても珍しいクラブとなっています。サガン鳥栖はなぜ強いのでしょうか?
サガン鳥栖
サガン鳥栖は日本の佐賀県鳥栖市をホームタウンとしたプロサッカークラブです。サガン鳥栖は創設がとても遅く、1997年となり、1999年にJリーグに加盟をしました。ホームタウンはわずか70000人の人口しかいないため、全クラブの中でも最も規模が小さいです。2011年にJリーグ昇格が決定しますが、これ以降はずっとJ1をメインに戦うことになります。
チームカラー
チームカラーはブルーとピンクです。これはホーム戦でのユニフォームにも反映されています。
J2への降格経験がない
2023年現在、サガン鳥栖はJ2からJ1へ昇格したクラブの中では唯一J2降格経験がありません。この記録はサガン鳥栖だけであり、J2降格経験がないという意味では横浜Fマリノスと鹿島アントラーズを含めて、3チームしかありません。
ホームスタジアム
ホームスタジアムは鳥栖スタジアムで2019年からは駅前不動産スタジアムと呼ばれました。トラックをもたない球技場としては佐賀県内最大の規模で収容人数は2万人となるため、そこそこの規模になります。

サガン鳥栖はなぜ降格しない?
サガン鳥栖はなぜ降格しないことに対して疑問を持つ方も多いでしょう。強豪クラブでもない、さらにはタイトル獲得も多いわけでもないようなクラブがなぜ安定した成績を見せることができるのでしょうか?
大物選手獲得
サガン鳥栖と言えば地味な印象しかありません。しかし2018年にはアトレティコマドリードからフェルナンド・トーレスを獲得、2019年には元バルセロナのイサック・クエンカを獲得してJリーグの活性化へ貢献しました。ただし、大型補強が祟って、のちに資金的な面で苦しむチームは主力放出をすることになり、降格しかけました。Jリーグのクラブライセンス制度の関係で赤字経営が3期連続の場合、成績とは関係なく降格となるため、クラブ側としてはとにかく黒字化を目指す必要があります。そのためいばらの道が続きました。しかしそれでも降格しなかったのです。この赤字の状況で若手を使わざるを得なかったチームは若手路線を選択し、大成功しました。
下部組織
意外と思われるかもしれませんが、サガン鳥栖にはとても優れた下部組織を持っています。主力が抜けまくったシーズンでも持ちこたえたのは下部組織からの生え抜き選手が支えたからでもあります。トップチームのレギュラーの半数が生え抜き選手や下部組織出身者となっていることからもわかる通り、サガン鳥栖の下部組織はかなり優秀で強固になっています。これは今後も同じ方針でしょう。サガン鳥栖は資金面で経営危機にありますが、下部組織中心のチーム編成で、黒字化を目指すことになるでしょう。サガン鳥栖のアカデミーはU-18、U-15・U-15唐津、U-12があり、かなりしっかりと組織化されています。また上記のような赤字問題があったため、必然的に若手選手の出場機会が増えることになり、下部組織に力を入れていくことになりました。
経営危機を乗り越える
サガン鳥栖は債務超過問題があります。あまりにも無理がたたって赤字になっていたのですが、恐らく2024年までには片付く予定。スポンサーの大幅増や、興行収入の盛り返しなどでクラブの売り上げは伸びてきています。2019年度決算では20億円超の巨額赤字を計上したことで、Jリーグ唯一の財務是正措置が通達されたため、危機に陥っていましたが、これも乗り越えられそうな気配が漂っています。経営危機を乗り越えることができれば、さらに成績が安定することでしょう。
守備的サッカー
サガン鳥栖は2019年あたりは攻撃的サッカーを標榜して失敗した過去を持っています。それもあってか、チームのサッカーカラーとしては守備的サッカーと言えるでしょう。このサッカースタイルはこのクラブにとてもよくフィットしました。そのおかげで上位進出できるシーズンもありました。おそらくよほどの外れ監督を引かない限りはこのサッカースタイルがサガン鳥栖のベースとなり、基盤となっていくことになるでしょう。

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